以前の記事『マイナスイオン健康法』ではタカダイオンの作用機序が分からず迷宮に迷い込みましたが、本著でほぼクリアになりました。結論としては人体への『作用機序詳細は未解明』なのですが、何を調べるにしても最も信頼ができるのは一次情報だと痛感しました。開発者との対話や論文の原文、フィールドワーク、製造業だったら現場など、出元に近ければ近いほど多くのそして信頼性の高い生の情報に触れることができます。
本著は高田蒔・広藤道男両博士が種々の実験で明らかにしたいくつもの電荷負荷による実験結果が記載されています。その中でも高田蒔博士の行った2つの実験は、電子(e-)が生理作用に移行する機序について傑出した結果を出しています。
なにより実験がシンプルなのです。
実験対象は血清です。(血液の液体成分である血漿から、血液凝固に関わる蛋白質を除いたもの)実験自体は素人の僕でも理解出来るほど目的・結果がはっきりしていて潔いです。
1, 体内に移動した電子(e-)は何によって運ばれているのか?
血液生化学検査の一種である血清蛋白分画像を用いた実験です。各グラフX軸右側が陰極(-)左側が陽極(+)です。血清蛋白を電気分解することで陰極(-)にはプラスに帯電したガンマ-グロブリンが、陽極には(-)に帯電したアルブミン等がそれぞれ移動するようです。
3つのグラフの条件は以下の通り。
(a) 何もしない。
(b) 負電荷負荷(-450V)タカダイオンと同じ
(c) 陽電荷負荷(+450V)タカダイオンと逆
よくこのような実験を思いつかれたなあと感嘆するばかりです。(c)のグラフが特徴的です。ガンマ-グロブリンが2峰性(M型)になっています。緑の線付近にいたガンマ-グロブリンから電子(e-)が除去され、赤線付近のガンマ2-グロブリンへ移動しているものだと推測されます。これによって、ガンマ2-グロブリンは(十分な電子があれば)緑の線付近のガンマ-グロブリンとして負電荷を帯びて、メインの免疫機能だけでなく、電子の運搬役も果たしていることがわかります。
2, 電子負荷によって血清の ph が どのように変わるか
高田蒔博士が1954年に発表した論文”電荷を有する血清中のいくつかのミネラルの挙動について”によれば、
人体に負電荷を負荷したときは血清内の Na, Ca は増加し K は減少し、陽電荷を負荷した場合、状態は反対となる
そして、本著には記載されていませんでしたが、論文原文には、
この状態はいずれも電荷を負荷した状態のみにあらわれる
とのことです。
Na増加↗, Ca増加↗, K減少↘することで血清内がアルカリ性に傾くことは間違いないですが、あくまで電荷を負荷している間のみに留まるようですね。
タカダイオンは体液をPh7.4のアルカリ性に近づけるというような記事も見かけますが、元の論文ではそのような記述は一切見当たりません。売らんがためのポジショントークなのかもしれませんが、高田蒔博士はこの回路・機器に対して特許申請することなく、広く使用してもらいたいという強い思いがあったはずです。ぜひとも、正しい知識を得て活用していきたいと思います。
結局のところ、現時点で作用機序は完全には未解明ですが、本著の2/3はその臨床データに割かれています。そしてとにかく多くの症状に対して結果が出ています。
僕もタカダイオンを使い始めて一カ月程経過していますが、この時期に悩まされる手の甲の湿疹が明らかに退縮しています。また今年は耳たぶから汁が出ていたのですが、それも完全に消えました。なにより最も効果を感じているのは便通です。今まで年に一回あればいい見事な一本釣りがほぼ毎日のようにお目見えします。
また、姿勢改善の為に時折使用している中山式猫背矯正ベルトの腰の部分に金属導子をはさんで使用してみましたが、付属のマジックベルトでは当てにくい肝臓の近くに当てられます。-280V付近での使用ですが、明らかに体感が変わります。
これからも引き続き使い倒したいと思います。