トヨタの脳の使い方 世界で結果をだせる日本精神の秘密

2018年7月のきれい・ねっと新刊です。

本著では、脳の使い方という切り口からトヨタ方式を整理・解析していくことで、トヨタにおける脳の使い方を理解します。同時に篠浦先生が独自に開発された脳の使い方に関するテストを受けることで、自分の脳の使い方がわかります。それらを比較することにより、自分の仕事・属する組織を発展させるにはどうするべきなのか、そのために今、自分はどういう役割をなすべきかがわかるようになります。

脳からみた解析・論考であるため、医療界・車業界だけでなくあらゆるビジネスパーソンに通用する方法論です。また『統合医療の真実』を読んで病気も治った!脳の使い方を知って、仕事はもちろん人生そのものにまで活かしたいという方にもうってつけの本です。

今回は第一章より脳の使い方の基本である『受動と能動の3つの原則』をご紹介します。

受動・能動の3つの原則

  1. 現実をありのままに受動する
  2. 受動と能動を繰り返す
  3. 瞑想し脳の回路を熟成させる

まずは、バイアスをかけずに現実を受け入れる(受動)。続けて、高速サイクルでインプット(受動)・アウトプット(能動)し続ける。ところが、休みなく高速サイクル回しをすると、その場しのぎの対応になりがちなので、時には情報・刺激をシャットアウトして、静かに瞑想を行う。

この3原則を理解・実践することで脳全体の使い方が飛躍的に向上するとのこと。

普段からゼロ秒思考などを用いながら、受動・能動の繰り返しで好循環を産み出し、質の高い仕事ができると考えていました。ただ、スピードを重視することで、ついつい場当たり的な対応になってしまうことがあります。この解決方法に「瞑想」というプロセスが必要だとは、考えつきもしませんでした。

と、いうことで早速「瞑想」してみました。

今回、瞑想に使用したツールは、7年ほど前にハマったヘミシンク。
『Gateway Experience』
Wave VI オデッセイ(旅)Focus 21への旅

ちなみにヘミシンク(Hemi-Sync®)とは、ステレオ・ヘッドフォンを使って、左右の耳に振動数の若干異なる音を聞かせることで、左右の脳半球を同調させ、聴く人の意識をさまざまな状態へと安全に誘導することができる、モンロー研究所の特許技術です。

当時は屋久島までいって大自然の中でヘミシンクをしたこともありましたが、臨場感のある強烈な体験はありませんでした。体外離脱やハイヤーセルフとの交信、フォーカス21と呼ばれる「この世とあの世の架け橋の領域」にまで踏み込めず、自然とお蔵入りしていました。

あれから7年。

今回 Wave VI Odyssey 3 (Point of Departure)でフォーカスレベル10、12、15、21を体験してみました。なおフォーカス・レベルとは、下図に表されるよう階層ごとの特定のヘミシンク周波数に誘導されて共通の変性意識状態に導かれた先のことです。

軽い気持ちでエクササイズに臨んだのですが、これが驚くべき体験でした。
フォーカス10(心は覚醒し、肉体は眠った状態)に入った途端、心身が緩むような感覚、続けて無自覚だった自分の想いに次々と気づきはじめました。で、これがなぜかわからないのですが、その想いを素直に受け入れられるのです。

日常のミニマムな出来事に対する執着やネガティブな感情のようないわゆる心の曇りが、スーッと消え去りました。リワインドセラピー後の感覚にもとてもよく似ています。とにかく素直になります。変性意識入門でも引用したのですが、変性意識状態に入ると幼児のようになっているので、誰でもとても素直になってしまうからでしょうか。不思議な体験でした。

またエクササイズが終わったあとも数日は、普段より心が落ち着いているように感じられました。このニュートラルな心理状態であれば、脳の使い方のレベルアップだけでなく、現実的な仕事においても即時処理や精度・質の高い仕事をこなせるように感じます。面白いので今後も定期的にヘミシンクを活用しながら瞑想を続けようと思います。

ちなみにイヤホンは最近動画編集用に購入した Sony MDR-EX800STを使用しました。スタジオモニターのように原音を忠実に再現し、遮音性も高く瞑想にはうってつけです。

と趣味へ脱線してしまいましたが、最後に目次のご紹介しておきます。ピンと来られた方はぜひご一読ください。

トヨタの脳の使い方
世界で結果をだせる日本精神の秘密

はじめに

第1章 脳の使い方を知る
・脳の使い方を知れば幸せに生きられる
・受動と能動
・動物脳・人間脳・自我
・左脳と右脳
・脳の使い方を次元で分ける
・4つの脳タイプ
・小脳と「型」
・視床下部と「魂」

第2章 トヨタの歴史
・豊田佐吉―人を惹きつける意欲の塊
・豊田喜一郎―脳のすべてを使い無から有を生み出す
・石田退三―敬虔さをもった大番頭
・豊田英二―右脳と左脳を両立したリーダー
・大野耐一―知恵を絞りトヨタ生産方式を完成

第3章 トヨタの脳の使い方
・トヨタは右脳に重きを置いている
・右脳からスタートして左脳を徹底して使う
・トヨタは現場で大脳のみならず小脳を使う
・トヨタは情報の受動を重視する
・自我を育て、常に学習する組織をつくる
・脳を徹底して使う文化が企業を進化させる

第4章 ライバルメーカーとの比較
・トヨタとホンダの似ている点
・トヨタとホンダの違う点
・他の企業との比較

第5章 トヨタが世界一品質の車をつくる理由
・トヨタの強みは日本人らしい右脳的な結束力
・トヨタにある日本精神とは何か
・トヨタと吉田松陰の思想との共通点
・トヨタが日本的な大家族主義を貫く理由
・「道」をつくり多くの「型」を持つ
・トヨタにとって日本精神が原動力になった理由

第6章 トヨタ方式の医療への応用
・医療はきわめて難易度の高い顧客中心の産業
・医療におけるトヨタ方式の実践
・今後の医療について

おわりに

参考文献

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